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以下は、横浜地方裁判所の証拠の一部として提出した住民の声です。住民の声を連載第4回です。

「私は、2008年に株式会社長谷工コーポレーション(以下、長谷工)が本件土地を購入し当初計画を私に示した時から本件計画に最も直接的な影響を受ける隣接住民としてかかわってきました。今も、今回のマンション建設計画建築現場のまさに隣地で、毎日騒音と振動に耐えながら工事の様子を観察しています。こうした立場から、今回の計画の経緯などの詳細を述べることで、長谷工ら事業主が、嘘やごまかしも含めて、いかに巧みにかつ合法的に近隣住民を無視し自分たちの都合よく計画を進めようとしてきたを明らかにしたいと思います。

(ア) 2008年の計画

計画初期の2008年時点での長谷工のA開発部長が一部隣接住民に敷地の境界確認書を求める際に行った説明では、山手の土地柄や地域特性に十分に配慮し、一棟のみ17戸の2階建て(一部北側3階)で、山手の土地柄と景観、自然環境に配慮した最高級マンションとのことであった。また、樹木に関しても10メートル級のヒマラヤスギの巨木などの景観木も含めてほとんどを保存する計画であった。私たち近隣住民は当時示されたこの計画に納得して敷地の境界確認書に署名した。

しかし、2012年に示された本件計画は、16本あるヒマラヤスギなどの景観木は全て、合計130数本のある緑豊かな樹木を全て伐採し、2棟で3階建ての39戸、建ぺい率、容積率とも小数点2桁まで規制ぎりぎりの建物を、隣地1メールに建築するという山手町では前例のない非常識な計画へと大幅に変更されており、以前示された計画とは全く異なるものであった。この計画は、山手町、特に建設予定地である旧マースクライン跡地が山手町にあっても特に優れた歴史と自然環境を持つ特別な土地であることへの配慮が全くなく、これまで地域住民と行政が一体となって守ってきた景観、自然環境を破壊し、自らの企業利益を最大限に追求するものである。

山手の自然環境と景観を破壊するような今回のような計画であれば、私たち近隣住民は境界確認に応じることは断じてなかった。計画の変更についても何ら事前に説明なく、立派な計画に納得して敷地の境界確認書に署名した私たち近隣住民は裏切られた気持ちでいっぱいである。

この点について長谷工は敷地の境界確認書は法的に全く有効であり、一点の非もないと私たちに主張した。また、長谷工は、近隣住民の法的な権利も一切侵害していないと横浜市立ち会いのあっせんの場で断定した。

(イ) 2012年10月の近隣説明会

① 計画概要
事業主体は、新日鉄興和と長谷工である。本件土地の80%は新日鉄興和が、残りの20%は長谷工により所有されている。横浜市中区山手町244番地3の4,244.58平方メートルの広大な土地に、建築基準法で許された限度一杯の建ぺい率40%・容積率80%、地上3階建て、高さ9.99メートルの建築物、合計39戸もの大型共同住宅を建築するものであり、本件土地に130数本のある緑豊かな樹木を、16本あるヒマラヤスギなどの景観木も含めて皆伐し、隣地1メールに建物を建築するという山手町では前例のない非常識な計画である。

② 誠意のない近隣説明会/虚偽の説明・図面
2012年10月に2回にわたって近隣住民説明会が行われた。事業者側からは、土地の80%を所有する実質的な事業主である新日鉄興和は参加せず、長谷工と長谷工職員でないいわゆる近隣対策屋とみられる人物が参加した。近隣対策屋の人物は、本件計画に何の権限も責任も有していないにもかかわらず、あたかも責任者のように中心となって説明、質疑応答に対応した。こうした事業主の態度にも近隣住民ときちんと向き合う意思がはじめからないことが明らかに見て取れる。

この説明会で、近隣対策屋の男性に、近隣住民の一人が「2008年の立派な計画がなぜこんなにひどい計画に変更になってしまったのか」と質問したところ「時代である」と回答した。このあまりに傲慢かつ無責任な回答に参加した住民は言葉を失い、しばし沈黙が流れた。ちなみに、こうしたやり取りの中で、2008年の計画についても、近隣住民全てではなく、長谷工が選択した一部住民にのみ説明していたことが明らかになった。

本件土地はもともと一塊の土地であり、登記上も一筆であるが、これを2つに分割するとの説明を受けて、近隣住民の一人が「何のために2つに分割する必要があるのか」と質問したところ、言葉を濁して直接回答しなかった。
別の住民が、「開発逃れではないか」と質したところ、本件工事は現況の土地にはほとんど手を加えないため開発には当らないとの判断を横浜市より得ているとの回答であった。実際の説明に使われた図面においても、もともと存在している北敷地と南敷地の間のあった擁壁や階段は残すものとしてしっかり記載されている。これをみた住民は、これらの擁壁や階段には手を付けずに、ほぼ現況の土地をそのまま活用し、既存建物を除去し共同住宅を建築するものと理解した。

しかし、実際には図面に記されたこれらの擁壁や階段は工事開始後早々に撤去され、均されて、北敷地と南敷地の間を重機が何往復もすることでまさに一体として宅地の造成工事は行われていた。

図面に記されたこれらの擁壁や階段は工事開始後早々に撤去されたという事実から判断すれば、住民説明会での説明及び私たち住民や横浜市に示された図面に虚偽があったことになる。

今から思えば、おそらく初めから、北敷地と南敷地の間のあった擁壁や階段を残す計画ではなかったのではとの疑いがもたれる。もしそうであるとすれば、本当の計画を隠して、近隣住民やさらには行政を欺くために、意図的に虚偽の説明を行い、虚偽の図面を示したことになる。


また、2回にわたる近隣説明会で、何人もの参加者が追加での説明会の開催を求め、もう少し納得できるまでの話し合いを希望したが、長谷工は、市が定めた2回の説明会を行ったので、これ以上話し合いは行わず、計画通り進めるつもりであり、3回目以降の説明会はしないとのことを言明した。

(ウ) 住民との対話を徹底的に拒否する新日鉄興和

本件計画は横浜市中区山手町244番地3の4,244.58平方メートルの広大な土地に建築基準法で許された限度いっぱいの巨大集合住宅を隣地から1メートルのところに建築するものである。風致地区である本件土地の存在する山手地区に於いては例を見ない計画である。さらに本件土地には130数本におよぶ樹木が存在し豊かな緑の景観を形成している。本件計画ではこれらの樹木の数本を残すのみでことごとく伐採しマンションを建築するものであり、著しく近隣地域の風致や景観を損ねるものである。本件計画から地域の風致景観、まちなみを守るべく近隣住民が中心となり、山手の景観と環境を守る会を結成し署名運動を展開、2195名の賛同を得るに至った。

さらに、本件計画を聞いた私たち近隣住民は山手地区のまちなみや地域特性に合った計画に修正できないかと本件土地の80%を所有する事実上の事業主である新日鉄興和不動産と話し合いを持つべく様々な努力を行ってきた。例えば、近隣住民の一人が個人的なコネクションを通じて新日鉄興和の成川哲夫社長に面談を求め、また近隣住民の一人は成川社長に近隣住民を代表して手紙を送った。しかしながら、こうした求めは黙殺され、止むを得ずやや異例な手段ではあるが公開質問状の形で、本件計画は自然環境を守り地域住民との対話を尊重、重視する新日鉄興和の企業理念に照らしてみたときに明らかに矛盾した内容であることに対する見解を質すべく住民との話合いを求めたが、全て長谷工に任せているとの回答を得ただけであった。つまり、本件土地の80%を所有している事実上の事業主である新日鉄興和は、近隣住民説明会から本日に至るまで一貫して私たち近隣住民との対話を拒み続けてきた。

新日鉄興和のホームページは、「社会環境への取り組み」として、「さまざまなステークホルダーと協働しながら、輝き続ける都市を実現させます。自然と共生し、人々に豊かさをもたらし、世代から世代へ受け継がれていく都市、その実現によって社会に環境に貢献します」とされている。このステートメントのステークホルダーの中には、地域住民を含み、その趣旨は環境に関しては当該地域住民と協働を通して輝きつづける都市を実現させる方針を社会に対し明言されたものと理解できる。

また、同ホームページは、「環境への取り組み」として、「これまで、私達は環境に配慮してプロジェクトを数多く実践してきました。都市緑化を始め環境共生住宅の開発・・・・(中略)・・・など都市と環境をつなぐこと新たな価値を創造し、持続可能な都市の実現に貢献しています。」とのステートメントを発せられており、この中には、都市の緑化と、環境と共生可能な住宅の開発に企業の並々ならぬ決意が吐露されている。
 
さらに、同ホームページは、「地域への貢献」として、「新日鉄興和不動産は、地域住民の方々や、地域企業、自治体など多様なステークホルダーとの対話の場を通して企業は社会的責任を果すべきとする考え方が唱えられています。私たちはこの考え方と同じ立場です。地域をつなぐ対話と交流、持続可能な都市の実現が始まることを私たちは事業を通じてはっきりと認識をしています。」とのメッセージを発表している。これらのステートメントは持続可能な都市の実現のため、ステークホルダーとしての地域住民との対話と交流が欠かせないとの認識と理解できる。

ホームページにおけるこうした方針表明は、いわば社会との約束であるにもかかわらず、新日鉄興和はひたすら近隣住民を無視し、ひたすら沈黙を続ける様は、不自然であるばかりでなく異様ともいえる。

(エ) 特命受注方式と業績を伸ばす長谷工とその評判・偽装的ビジネス

ところで、長谷工はマンションの累積施工件数53万戸、業界シェア約25%を誇るマンション建設における日本のトップ企業である。長谷工のホームページによると、一時は倒産の危機にあった長谷工がマンションビジネスの成功の秘訣は「特命受注方式」にあり、これによって飛躍的に業績を伸ばしてきたとされる。

同ホームページによると、「当社の特徴は、事業持込による特命受注。長年の実績と、高い土地情報収集力ならびに充実した機能をベースに、精度の高い建築プラン・事業収支プラン・事業日程を短期間で作成、取引事業主に提案営業します。さらに近隣との折衝・行政協議も全て担います。この特命受注というスタイルが、高い収益力を確保する上で欠くことのできないものとなっています」とされている。つまり、本件計画に則して言えば、土地を仕入れマンション計画を作り、行政や近隣住民対策も含めて長谷工が全てを担うことを一つのビジネスパッケージとし、これを新日鉄興和が購入したことになる。

こうした仕組みから考えれば、建築主ではなく実際にはバイヤーにすぎない新日鉄興和が断固として近隣住民との対話に応じないのも、長谷工が私たち住民との話合いをあくまで形式的にすませ、頑として自らの計画を変えようとしないのも理解できる。

しかし、工事現場に設置されている建築標識には単に一バイヤーにすぎない新日鉄興和が共同建築主として表示されており、実体と異なる表示に行政も住民も混乱させられてしまう。

本件計画における新日鉄興和はこうしたパッケージの購入者であり長谷工の顧客であるが、同時に最終的な商品の販売者である。したがって、消費者や近隣住民、行政に対して最終的な責任を直接負うはずである。長谷工には「近隣との折衝・行政協議も全て担います」ということは、本来できないはずだ。このように、長谷工ができるはずのないことを勝手に請け負って、本当の責任者である新日鉄興和を交渉の表舞台から隠してしまう点に、特命受注方式の最大の欺瞞がある。

こうした特命受注方式は、マンション計画の本当の責任者を現場から不在とし、長谷工は、どんな強引な手法を用いても新日鉄興和などの顧客への約束を履行しようとするため、行政の定めた近隣住民への説明やあっせんなどの話し合いのプロセスは形だけで骨抜きになっており実質的に機能し得ない。

このことは、長谷工の強引なやり方に対する顧客の苦情という形で明確に表れている。マンション購入を真剣に検討している方々が自由に情報交換を行うインターネット上の有名な掲示板にマンションコミュニティーがあるが、ここでの、長谷工の評判は、各地で近隣住民、環境、景観を無視してのゴリ押しなど、最悪である。以下は、その一例である。

「長谷工はどうでしょう?その11」
http://www.e-mansion.co.jp/bbs/thread/307493/

「吉祥寺東町の法政跡地問題を考える-各地で高層マンション建設を強行、地域住民との紛争多数。モラルゼロの最低マンション専業ゼネコン・長谷工コーポレーションによる、吉祥寺東町・法政高校跡地の高層マンション建設計画を追跡するブログです。」
http://higashichomanshon.blog86.fc2.com/

このように長谷工の特命受注方式は、新日鉄興和などの真の事業責任者を交渉の表舞台から隠してしまう点において偽装的なビジネスモデルであるといえる。

また、長谷工の大栗育夫社長以下役員数名が、2012年9月6日に国土交通省の出した「一級建築士の懲戒処分について」において、耐震偽装で懲戒処分を受けている。
http://www.mlit.go.jp/common/000234059.pdf

さらに、2013年9月24日の新聞報道によると、長谷工は東京国税局の税務調査を受け、2012年3月期までの3年間に約25億円の所得隠しを指摘されていたことが9月24日に判明したとのこと。工事原価の一部を決算期をまたいで付け替えるなどの利益調整が複数の工事で行われており、仮装隠蔽に当たると判断されたらしい。
 
近隣説明会で示された虚偽の説明・図面、特命受注方式という長谷工独自の偽装的なビジネスモデル、現役社長以下の耐震偽装による国土交通省の行政処分、東京国税局の25億円の所得隠しの指摘など、これらのことから、長谷工には偽装の企業文化が根付いているとみなさざるを得ない。

(以下は、国土交通省2012年9月6日付「一級建築士の懲戒処分について」より抜粋、大栗育夫氏は、長谷工の現社長)

2 大栗育夫(登録番号第124639号)
① 処分の内容
平成25年1月1日から業務停止6月
① 処分の原因となった事実
埼玉県内、千葉県内及び神奈川県内の建築物(6物件)について、(株)長谷工コ-ポレ-ションエンジニアリング事業部一級建築士事務所(東京都知事登録第10339号又は東京都知事登録49317号)の業務に関し、設計者として、上記6物件のうち千葉県内及び神奈川県内の5物件について構造計算書の不整合がみられる不適切な設計((1)神奈川県内の1物件(建築確認:平成15年4月)について、(イ)複数の出力した計算書を組み合わせて1つの計算書としている、(ロ)断面算定について計算書の数値が切り貼りされている。(2)別の神奈川県内の1物件(建築確認:平成17年6月)について、(イ)複数の出力した計算書を組み合わせて1つの計算書としている、(ロ)計算書の部材種別が書き換えられている、(ハ)偏心率を操作するため不適切な追加荷重が入力されている。(3)千葉県内の1物件(建築確認:平成17年8月)について、(イ)断面計算において「NG」が「OK」に切り貼りされている、(ロ)計算書の部材種別が書き換えられている。(4)別の千葉県内の1物件(建築
確認:平成17年8月)について、(イ)断面計算において「NG」が「OK」に切り貼りされている、(ロ)計算書の部材種別が書き換えられている。(5)別の神奈川県内の1物件(建築確認:平成13年8月)について、(イ)複数の出力した計算書を組み合わせて1つの計算書としている、(ロ)計算書の部材
種別が書き換えられている。)を行い、また、上記6物件のうち埼玉県内の1物件(建築確認:平成17年10月)について構造計算書と構造図の間に不整合がみられる不適切な設計を行った。
なお、6物件とも建築基準法上の構造等に関する基準は満たしている。

(オ) 景観利益の侵害及び地域のまちづくりの取り組みを無視した強引な手法

1859年の横浜開港以来、山手地区は江戸幕府に外国人居留地に指定され、外国人の住宅地として開発・整備されてきた。1899年の居留地制度廃止後も外国人によって山手本通りに沿って現在とほぼ同様の異国情緒あふれるまちなみが形成されてきた。大規模高層マンションの建設が急速に進んだ昭和40年代後半に、山手地区の景観、まちなみ、緑豊かな環境を守るために、横浜市は「山手地区景観風致保全要綱」と都市計画法による景観風致地区条例など各種条例や用途地域の制定を行うことで、長年にわたり山手地区の景観と環境の保全に努めてきた。また、山手町住民におきましても、平成10年には「山手まちづくり憲章」を、平成17年には「山手まちづくり協定」を制定し、官民一体となって山手の景観、まちなみ、そして緑あふれる環境の保全に取り組んできた。

こうした長年にわたる地道な取り組みの甲斐あって、現在でも、山手は外国人居留地時代のなごりを残す異国情緒あふれる美しいまちなみと緑豊かな自然環境が見事に調和した住宅・文教地区であり続けている。また山手は、住民のみならず、多くの横浜市民、神奈川県民にとっても大切な思い出とともに心に残る印象深い街であり、何ものにも代えがたい貴重な共通財産でもある。

本件計画は、こうした山手の地域特性への配慮を欠いているだけでなく、歴史的な経緯の中で形成されてきた自然環境とまちなみの調和を守るべく地域住民と行政が一体となって作りあげてきた地域のまちづくりの在り方も無視したものである。

現に、2013年2月25日に「山手景観風致保全要綱」審査において横浜市は再三の行政指導を長谷工に拒否された結果、本件計画を不承処分とし、また、2013年4月15日、山手まちづくり協定運営委員会は、再三の改善要請にも長谷工が応じなかったことから「山手まちづくり協定」に照らし、不適合決定を行っている。

より具体的には、「山手地区景観風致保全要綱」を管轄する横浜市都市整備局都市再生推進課は、計画に対し承認出来ない意味の「不承」とした上で、業者に以下の指導を行った。

「建築計画等によって除却することになる樹木は必要最小限とし、道路沿いなど敷地の外周部を重点にできる限りの保存または移植を行うなど、山手地区の景観風致の維持または増進へ十分配慮してください。特に、山手地区の景観を形成している景観木(高さ5メートル以上で従前の宅地に植樹されているヒマラヤ杉、クスなど)を中心に保存してください。」

一方、「山手まちづくり協定運営委員会」による不適合の内容は、上記建設計画が「山手まちづくり協定」(山手町の住民が定め、横浜市が認定したまちづくりのルール)の「基準4-1景観木の保全」を充たしていないというものである。このため、同委員会は業者に対し以下の要請を行った。

「敷地の外周部の樹木の保存または移植に努めて下さい。 特に、地域のランドマークになり、山手らしさを形成している高さ5メートル以上の樹木(ヒマラヤ杉、クス等)を保存して下さい。また、マンションが隣地境界から1メートルの所に建設される計画であり、山手町内に、このような大型の集合住宅が隣地1メートルに建設された例は無く、これまで住民等の努力で良好に維持されてきた景観や風致が損なわれ、近隣の住環境が大幅に悪化することに加え、プライバシー権等も大きく侵害される恐れもあるため同委員会として許容できるものではない」

なお、不適合の処分決定の前に、長谷工の対応責任者に対し、山手まちづくり協定運営委員会による敷地外周部の樹木保存についての要請を度々行っている。

このように、本件計画によって私たち近隣住民の景観利益が侵害されたことは、近隣住民の主観を超えて、横浜市の不承処分、山手まちづくり協定運営委員会の不適合決定にも明らかである。

しかも、横浜市の再三の行政指導を拒否し、山手まちづくり協定運営委員会の再三の改善要請も拒否し、自らの計画にこだわり強引に強行する様は、異常であり、公序良俗違反や権利の濫用に該当するものであるなど、侵害行為の態様や程度の面において社会的に容認された行為としての相当性を欠くものといえる。

(カ) 開発許可を巡っての事前相談の経緯

私たちは、長谷工は横浜市に対して開発許可必要性を確認するために2回事前相談を行っているものと理解していた。ところが、私たち建築確認の再審査請求を審議するために開かれた5月19日の横浜市建築審査会で、実は三回目の事前相談が行われていたことがわかった。そこで私たちは三回目の事前相談の内容を確認するべく横浜市に対して資料の開示請求を行った。

資料によると、一回目の事前相談(受付番号第24相54号)においては、平成24年9月28日に横浜市から北敷地、南敷地の切盛土面積はそれぞれ173.9平方メートル、176.8平方メートル、合計350.7平方メートルと申告していることから、切盛面積が500平方メートルを超えていないため形の変更にもあたらず、都市計画法29条の開発許可は不要である旨の回答を市は行っている。

また、二回目の事前相談(受付番号第24相72号)においても、平成24年11月19日に北敷地、南敷地の切盛土面積はそれぞれ229.4平方メートル、162.5平方メートル、合計で391.9平方メートルと申告していることから、切盛面積が500平方メートルを超えていないため形の変更にもあたらず、都市計画法29条の開発許可は不要と横浜市は回答をしている。

11月の二回目の相談から3か月後の2月に三回目の事前相談は行われている。問題の三回目の事前相談(受付番号第24相112号)では、北敷地、南敷地の切盛土面積はそれぞれ222.6平方メートル、374.5平方メートル、合計で開発の基準である500平方メートルを超過する597.1平方メートルと申告しているにもかかわらず、何の説明もなしに、切盛面積が500平方メートルを超えていないため形の変更にもあたらず、都市計画法29条の開発許可は不要と市は回答している。本来であれば、北敷地、南敷地は一連性のない2つの計画であり、それぞれ別にみれば切盛面積が500平方メートルを超えていない、と説明するのが自然と考えられるが、ことさらに用心深くこの部分への言及を避けているようにみえる。

さらに、備考欄に「本件は平成24年9月28日付第24相54号で回答済みの変更計画です。変更計画の平成24年11月19日付第24相72号で回答済みの変更計画です。」とわざわざ記載している。3回目の事前相談では、全体の切盛面積が500平方メートルを超過しており、過去2回とは重大な違いがあるにもかかわらず、すでに回答済みで単に微々たる修正であるかのように扱っているのだ。もっといえば、長谷工は全体の切盛面積が500平方メートルを超過しているからこそ、わざわざ3回目の事前相談に行ったはずである。

つまり、三回目の事前相談で、これまでの2回と異なり、はじめて全体の切盛面積が500平方メートルを超えてしまったので、開発不要として計画を進めていた長谷工とすでに開発許可不要と回答してしまっていた横浜市は大いに困った挙句に、2つの計画という「名案」に到達したのではないだろうか。横浜市は、一回目の相談は平成24年9月6日受付で回答日が9月28日と22日後の回答、二回目の相談は平成24年11月7日受付で回答日が11月19日と12日後の回答、三回目の相談は平成25年2月14日受付で回答日が2月20日とわずか6日後の回答しているあたりにも、事情の切迫感が垣間見える。

三回目の事前相談の結果を平成25年2月20日に市から連絡を受けた長谷工は、市の二つの計画という「解釈」にしたがって、わざわざ本来一連の計画を、北敷地と南敷地に分けて2つの建築確認申請を行うことで開発逃れを偽装したと推察できる。

これが真実なら、北敷地の南敷地のみならず、長谷工と横浜市も実は「一連」という驚くべき事態になる。

(キ) 工事現場の様子―2つの工事を偽装

本件工事現場は、もともとマースクラインの支店長社宅として、その後外国人向け賃貸として一塊の一つの土地として利用されてきた。本件計画のための工事にあっても、既存建物の解体から新築工事のための土地造成まで、一つの工事現場として一体として作業が行われてきている。

建物の新築工事の段階になって、それまでは敷地内部を階段で行き来できるようなっていた北敷地と南敷地の間に仕切りを入れ、工事事務所も北敷地、南敷地にそれぞれ設け、あたかも二つの工事現場を装っている。

しかし、実際に工事を請け負っている会社も同じ、現場監督も、作業員も同じである。南側敷地で工事をするときは、北側敷地に工事関係者の自動車が駐車され、北側敷地で工事をするときは、南側敷地に工事関係者の自動車が駐車されるなど、一連の工事として北側・南側敷地でやりくりが行われている。

また、北側敷地に設けられた事務所は2階建てで大きく、人の出入りも多いが、南側の事務所は小さくほとんど利用されている様子がない。毎朝、北側の事務所で点呼朝礼が全作業員に対して行われ、その後敷地内に階段が設置されているにもかかわらず直接行き来できないので、かなり遠回りになるにもかかわらず作業員は現場を取り囲む一般道路を、汗をかきつつ歩いて南敷地に向かう。作業員の話によると、横浜市から北と南を移動する際に敷地内を移動しないように「行政指導」されているとのことである。

本来一つの場所で、一体として造成工事まで行っていながら、新築工事の段階になって、なぜわざわざ2つの現場であるかのように無理な装いをするのか疑問である。

一つの工事現場として作業をすれば効率よく作業できるものをなぜわざわざ2つの現場にして、全員の作業員が北敷地で点呼朝礼した後、遠回りして北敷地から南敷地に移動する必要があるのか。

本件工事を開発行為とみなされないようにすること以外に理由はないはずである。

つまり、開発を逃れるために2つの工事現場を偽装しているといえる。

(ク) 一筆の土地-実質的に一つのマンション計画

法務局で本件土地の公図を調べたところ、2013年8月8日時点で計画地は北敷地・南敷地に分筆されてない事がわかった。もし最後まで文筆されないとすると、この244番地3の土地は北敷地・南敷地のマンションに関係なく全部が購入者の共有となり、購入者は北敷地・南敷地の関係なく自由に行き来できる権利を有する事になる。

つまり、長谷工や横浜市が建築確認を2つに分割し2つの工事を装ったとしても、マンション購入者にとっては一つのマンションを購入することに他ならないのである。

一方で、横浜市の開発許可の手引きによると、筆数など法的な権利関係は開発がどうかに関係しないとされている。しかし、これは本来、一連の大規模な開発を行う際に、土地の法的な区分が複数の筆数あったとしても一つとして考えるべきだ、という考え方のはずである。今回のケース、ましてはマンション建築の場合一筆の土地のマンション計画が別々の計画というのは、開発を逃れたい事業者の自分に都合のいい解釈にすぎない。

この点からも、北敷地・南敷地は一連性のない2つの計画であり、それぞれにおいて切盛土面積は500平方メートルまで許容できるため本件工事計画においては開発許可は不要であるという横浜市と長谷工の解釈は、まったくのまやかしである。」


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Author:山手の景観と環境を守る会
横浜山手は、外国人居留地時代のなごりを残す異国情緒あふれる美しい街並みと緑あふれる自然環境が見事に調和した住宅・文教地区です。また山手は、住民のみならず、多くの横浜市民、神奈川県民にとっても大切な思い出とともに心に残る印象深い町であり、何ものにも代えがたい貴重な共通財産でもあります。こうした歴史を今に受け継ぐ美しい山手町を心から愛し、誇りに思うからこそこの町を醜悪なマンション計画-ハイコート山手パレ244-から守りたいのです。

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