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忠臣蔵の赤穂浪士が眠ることで有名な泉岳寺の隣で、マンション建設を巡る紛争がジャパンタイムズで取り上げられている。これで2度目である。

文化財や歴史的景観の保全、対現在の経済的利益の追求という論点である。

海外では、文化財や歴史的景観の保全のために官民ともに懸命に努力し、結果として、美しいまちなみ、景観の維持形成にある程度成功しているのに対して、日本のまちなみはごちゃごちゃと指摘されている。

法的な整備の問題ももちろんある。

しかし、その前に、事業者の側に、社会の構成員として意識が乏しく、違法でなければ収益追求のためには何をしてもいい(当然の権利がある)との考え方にも問題がある。確かに、民間企業である以上収益追求は当然である。しかし、景観や環境も踏まえ、柔軟に頭を使った計画を考えることはできるはずである。問題なのは、はじめから自分たちの権利を全面に打ち出して、その他の価値観を無視してかかる事業姿勢ではないだろうか。もちろん、他の価値観を無視することは明らかな違法ではないのだから。記事によると、事業者である第一リアルター株式会社は、この件についてのコメントを拒否しているらしい。答える「義務」はないので当然の対応であろう。

ちなみに、ここ山手に建設されたハイコート山手パレ244は、2014年春に完成し、募集活動は2013年の夏から行われているが、いまも週末には、販売会社がマンション周辺を掃除し、マンション場所の誘導の案内のひとが看板をもって立っている。

これも、山手という場所の特性を頭を使って十分考えずに、自分たち流のこれまでのやり方で計画を強行したことの一つの帰結である。歴史、景観、土地柄をもっと頭を使って考え抜いて計画をたてれば、ここまで反対運動にあうこともなかったであろうし、販売に苦戦することもなかったのではないだろうか。

参考:泉岳寺の歴史的文化財を守る会

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昨年8月に、日銀の支店長・社員社宅用地売却に関して、守る会として行った要望(内容は、日銀の回答文の下の要望書をご覧ください)に対して、12月になってようやく日銀からの回答がきた。

4か月も検討した結果、理由も説明もないゼロ回答である。まずは結論ありきで、あまり説明して言質をとられたくないという、役人根性丸出しの回答文にはあきれてしまう。

分割売却で富裕個人が自家用に購入するケースはより高値での売却が見込めるのにもかかわらず、なぜ入札から排除する必要があるのか、極めて疑問である。日銀は、環境保全のための制約をつけると、経済的価値が下がり国益に反すると主張する一方で、より高値に売却し得るケースをことさらに排除して進めるのは国益に反しないのだろうか?これでは、山手の景観と環境を守るという観点からだけでなく、一納税者としてもとうてい納得できない。



横浜市中区山手町245の土地売却に関する要望書

私たちは、横浜市中区山手町245の日本銀行家族寮及び支店長寮(以下、当該土地)の近隣住人の団体である「山手の景観と環境を守る会」と申します。当該土地が入札を通じて売却される予定との情報に接し、当該土地の近隣の景観と環境を守ってゆく観点から以下の通り要望を取りまとめましたので、よろしくお取り計らいいただければ、大変幸甚に存じます。

1.背景
当該土地を含む横浜市中区山手町の一帯は、開港当時、専ら外国人の居留地とし指定され、多数の外国人が移り住んだ。大正12年の関東大震災があったため、居留地の多くの外国人は神戸に移住し、その当時から山手町に居住する外国人の数は少なくなった。そして、今では、彼等がインドから輸入したと言われる多数のヒマラヤ杉の優美な姿と山の木と言われる雑木の巨木が緑豊かな住宅街を形成し、処々に未だに残っている古い洋館とともに異国の情緒を醸出している。山手町は、早くからメディアにもしばしは取り上げられ、東日本においては、田園調布と並んですぐれた生活環境の地として紹介されていることは周知のとおりである。殊に当該土地は、元町に発して南に走って本牧地区に至る幹線道路から西に入った一画の土地で山手の奥座敷と評され、文字どおり静謐と言うにふさわしい地域である。近年心ない業者の濫開発で次々と山手町の緑が失われる中で、当該土地とその周辺には、今でもヒマラヤ杉や山の木といわれる雑木の巨木が多数残っていて山手に最後に残る景観地として地域住民の愛着のまととなっている。

こうした山手の土地柄とその景観、街並み、緑あふれる環境は、山手の歴史的背景、行政や住民の積年にわたる地道な努力によって、形成、維持、発展させられてきたものといえる。

1859年の横浜開港以来、山手地区は江戸幕府に外国人居留地に指定され、外国人の住宅地として開発・整備されてきた。1899年の居留地制度廃止後も外国人によって山手本通りに沿って現在とほぼ同様の異国情緒あふれる街並みが形成されてきた。大規模高層マンションの建設が急速に進んだ昭和40年代後半に、山手地区の景観、街並み、緑豊かな環境を守るために、横浜市は「山手地区景観風致保全要綱」と都市計画法による景観風致地区条例など各種条例や用途地域の制定を行うことで、長年にわたり山手地区の景観と環境の保全に努めてきた。また、山手町住民におきましても、平成10年には「山手まちづくり憲章」を、平成17年には「山手まちづくり協定」を制定し、官民一体となって山手の景観、街並み、そして緑あふれる環境の保全に取り組んできた。実際に、こうした取り組みの結果として、平成18年には、一般財団法人住宅生産振興財団による第2回「住まいのまちなみコンクール」で「住まいのまちなみ優秀賞」を受賞している。

こうした長年にわたる地道な取り組みの甲斐あって、上述の通り、現在でも、山手は外国人居留地時代のなごりを残す異国情緒あふれる美しい街並みと緑豊かな自然環境が見事に調和した住宅・文教地区であり続けている。また山手は、住民のみならず、多くの横浜市民、神奈川県民にとっても大切な思い出とともに心に残る印象深い街であり、何ものにも代えがたい貴重な共通財産でもある。私たちが今こうして山手町に居住しているのも、こうした歴史を今に受け継ぐ美しい山手町を心から愛し、誇りに思うからにほかならない。

2.要望の考え方
1.背景に述べた、歴史と優れた景観と環境に恵まれた当該土地を含む山手町の土地の特性に配慮、むしろ積極的に活用し、こうした山手町もつユニークなポテンシャルを生かす形での計画とすることで、当該土地売却による国庫への納入金額の最大化と当該土地の周辺の景観と環境の維持・増進を両立させる。

そのためには、目先の利益至上主義に基づく安易な売却でなく、企業理念・倫理や過去の行政処罰など入札参加希望者の社会的な資質や当該土地における具体的な事業計画の内容を精査するなどの、心と頭を使った適切なデューディリジェンスが行われることを、まずは切実に要望する。

3.具体的な要望内容
さらに、具体的な要望内容は以下の三点である。

3-1.ヒマラヤスギなどの景観木の原則保全維持
当該土地には、樹齢の長いヒマラヤスギの巨木が多く存在する。これを原則として保存することを要望する。建築計画上、止むを得ない場合であっても、せめて、家族寮、支店長寮のそれぞれの敷地の周辺部分に存在するヒマラヤスギに関しては保存すること要望する。こうした土地周辺部分における景観木の保存は、建物を緑被することで緑豊かなまちなみの維持を指向する山手まちづくり協定の考え方とも整合している。

3-2.2つに区分しての入札
樹木の皆伐など環境破壊の可能性の低い、個人の一般住宅用ニーズへの対応を図るために、全体を一つの土地としてではなく、家族寮部分と支店長宅部分を独立した二つの土地として入札対象とすることを要望する。

面積規模の大きな土地は、実際上は事業用の用途に限定されるため土地の坪単価が土地取引実勢と比較して大幅に低くなる傾向が強い。実際に、2013年2月1日に神奈川県が実施した県有財産の売却での一般競争入札の結果によると、当初知事公舎の建設予定地だった横浜市中区山手町の宅地3019平方メートル(約913坪)は、野村不動産(東京都新宿区)が10億3200万円で落札し、坪単価約113万円と一般の取引価格が坪単価200万円超の市場実勢を大幅に下回っている。

全体を一つの土地としてではなく、家族寮部分と支店長宅部分を独立した二つの土地として入札対象とすることで、当該土地売却による国庫への納入金額の最大化に資することができる上、樹木の皆伐など環境破壊の可能性の低い、個人の一般住宅用ニーズへの対応を図ることも可能となり、国益と周辺環境保全という二つの目的の両立が可能となる。

現在、家族寮部分と支店長宅部分に対応する土地は登記上二筆となっている。

3-3.近隣住民との誠実かつ真摯な対話
土地の所有者は、所有者としての権利を有することは当然ながら、一方で、近隣住民にも恵まれた景観を享受する景観の利益が存在する。所有者としての権利が尊重されるべきなのは当然ながら、しかし一方で、所有者としての権利が尊重されるがために、近隣住民の権利が当然にして犯されてよいということにはならない。

土地の購入者、近隣住民、計画による新たな住民の三者がともに共存共栄できることを前提に、土地購入者と地域住民の間で誠実かつ真摯な対話がもたれることを要望する。

以上
2014年8月19日

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Author:山手の景観と環境を守る会
横浜山手は、外国人居留地時代のなごりを残す異国情緒あふれる美しい街並みと緑あふれる自然環境が見事に調和した住宅・文教地区です。また山手は、住民のみならず、多くの横浜市民、神奈川県民にとっても大切な思い出とともに心に残る印象深い町であり、何ものにも代えがたい貴重な共通財産でもあります。こうした歴史を今に受け継ぐ美しい山手町を心から愛し、誇りに思うからこそこの町を醜悪なマンション計画-ハイコート山手パレ244-から守りたいのです。

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